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2007年3月19日 (月)

昭和史探索

070318_syowasi自称歴史探偵、半藤一利編。
昭和20年までの全6巻。1〜4巻既刊。
昭和史上起こった事件に直接関わった人たちの書いたモノなどを中心にした資料を抜粋して編集されたもの。

昭和の動乱は、軍部の陰謀により国民がだまされ軍事国家化していったと、一般に思われがち。
当時のもの(特に新聞、雑誌など)を読むと、そんな単純な図式では語ることができない。
むしろ、国民自らが右傾化し、その価値観は国際的に孤立化に向う傾向が顕著になる。その傾向を軍部が先取りし利用していった方印象がつよくなる。
大正末から昭和初期にかけての軍部は、世論が変遷傾向に傾くのをを非常に警戒していたらしい。

そんな世論形成にマスコミ(当時は新聞が主体)の果たした役割は大きい。
部数拡張競争の盛んな中、新聞は軍部の独走を許容し、大衆迎合的、無責任な論調を繰り返す。むしろ軍部の統制無き拡張主義を後押しした。昔も今も、マスコミの言うことを鵜呑みにするとろくな事はない。
そんな中、右傾化する社会に警鐘を鳴らし、堂々と批判的論陣を張った石橋湛山の態度は、見事というほかない。
石橋湛山は、帝国主義的な領土拡張主義を批判し、明治維新以降の植民地を放棄し、国際協調、産業貿易立国主義を掲げた。
それを、軍部や右翼が幅を利かせ、テロの標的にされされた戦前に臆することなく体を張って主張した。
彼の理論の正しさは、戦後日本の経済発展の道筋が証明する。先見の明の実例。

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